便秘がダイエットや美容に悪いことはよく知られていますよね。では、なぜ便秘になるとダイエットが成功しないのか、その理由を解説します。便秘がちな人は、痩せることよりもまず便秘を解消しましょう。加えて、ダイエットのやりすぎで便秘になってしまう理由も説明していきます。
便秘がダイエットに悪影響な理由
便秘がダイエットを妨げる理由は、便が溜まってお腹がポッコリするだけだと思っていませんか?実は、便秘による弊害はそれだけではありません。
便は、食べ物から必要な栄養が吸収されたあとの残りカスです。不要なカスの排泄がおくれると、腸内で腐敗が進んでいきます。便秘になると腸内では悪玉菌が増え、毒素が溜まる一方です。この毒素は、腸で再び吸収されてしまい、血中へと流れていきます。
そして、この毒素を無害にするためには、肝臓が忙しく働かなければなりません。本来なら栄養素の代謝や吸収に使われるはずの労力が、毒素を取り除くために消耗されてしまいます。そして、体の基礎代謝が低下し、痩せにくい体質になるのです。
つまり、便秘でお腹がポッコリ出ているときは、代謝も低下した最悪の状態です。便秘のままでは、ダイエットは到底できないでしょう。通常、食べたものは24時間ほどで排出されるので、便が1日に1回も出ないなら便秘です。
便秘は、ダイエット以外にも悪影響を及ぼします。
肌荒れに加えて、体臭や口臭の悪化にもつながります。
ダイエットのために便秘解消できる食材
普段から便秘がちな人は、ダイエットを成功させるためにまず便秘を解消しましょう。食事により、腸内環境を改善することが大切です。
食物繊維を多く含む食材をとることで、便秘の解消につながります。不溶性食物繊維は腸の動きを活発にし、便通を促す成分です。さらに、悪玉菌や毒素を減らすことにより、腸内環境を整える働きもあります。
食物繊維が多く含まれる食材は、大根やごぼう、モロヘイヤなどの野菜類です。そのほか、豆類やきのこ類、海藻類にも多く含まれるので、これらの食材を積極的にとりましょう。
腸内環境の改善に役立つ代表的な食品として、ヨーグルトも挙げられます。ヨーグルトは、ビフィズス菌をはじめとする善玉菌が多く含まれる食品です。善玉菌は、腸内で悪玉菌の働きを抑え、便秘を改善してくれます。
また、ヨーグルトにはタンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養も含まれています。ダイエットや健康のためには、是非ともとりたい食品です。
ダイエットのやりすぎで便秘になる理由
ダイエットのやりすぎにより、便秘になるケースもあります。極端に食べる量を減らしたり、炭水化物を抜いたりすると便秘になります。一時的には体重が減る方法ですが、リバウンドもしやすい方法なのでおすすめできません。
食事の量を減らしたり、炭水化物を減らしたりすると、食物繊維や水分の不足につながります。これは、普段の食事からとっている栄養バランスが崩れるからです。
食物繊維は、野菜だけでなく炭水化物にも含まれています。普段の食事なら炭水化物から食物繊維がとれていますが、その分が丸ごとなくなると必要な量がとれません。
水分は飲み物だけでなく、食事からも摂取しています。食事の量を減らすと、それだけ水分の摂取も減るため、いつも以上に水やお茶をしっかりと飲まなければなりません。
また、ダイエット中は、カロリーカットのために油分を減らした食事を選ぶ人が多いでしょう。しかし、油分が枯渇すると便秘の原因になるため、適度に摂取する必要があります。
油分は、便が腸の中を進むときに潤滑油の役割を果たします。適量の油分があることで、便がスムーズに腸内を進めるということです。
このように、ダイエット中であっても、食事の量を極端に減らしたり、偏った食事をしたりするのは悪影響です。確かに、炭水化物や油分をまったくとらなければ、体重はすぐに減ります。しかし、便秘を引き起こし、結果的には痩せにくい体質になるため、リバウンドにつながるでしょう。
その場しのぎで痩せるのはやめて、健康な体型を維持できるダイエットをしましょう。